筋肉の「伸びたら縮む」「縮めば緩む」という性質を利用して身体のバランスを整え、身体が整った状態を脳にインプットすることのできる脱力調整法「大田式調整動作®」です。
大田式調整動作®の基本原則
大田式調整動作®は、筋肉の「伸びたら縮む」「縮めば緩む」という性質を利用して行います。
このことで、体のバランスを整える動作を容易に行うことができます。
筋肉の性質を利用するための鉄則
- 動かしやすい(痛くない)方から動かす
- 無理して(力んで)伸ばさない
- 最後に、動かしにくい方向に動かす
身体を整える調整動作の手順
軽く動かして行いやすい方向を確認する
↓
動かしやすい方向から動かす
↓
動かしにくかった方向にゆっくり動かす
↓
そのまま静止する(約5〜15秒)
↓
交互に動かして調整されていることを確認する
バランスチェック
片足立ち
数十秒間、片足立ちを行います。
脚の力が強いだけでは片足立ちはできません。
片足立ちを行うには体幹部のバランスが重要なのです。
もし、
- 両足ともふらつくようでしたら体幹の前後のバランス
- 片足だけふらつくようでしたら体幹の左右のバランス
が悪くなっています。
片足立ちを行うことで、脚の筋力を鍛えるばかりではなく体幹部のバランスを取る機能を向上させる効果があます。
立位調整
骨盤の回旋
骨盤に手を当てて骨盤を軸に上体を回して動かしやすい方向を確認する。
骨盤の側屈
骨盤に手を当てて上体を横に倒し、動かしやすい方向を確認する。
側屈した側の脚の半腱様筋、半膜様筋(ももの裏)と体の内側にある大腰筋が伸ばされます。
この動作で、骨盤周りの筋肉(内転筋と大腰筋)の張りが調整され、骨盤の位置が調整されます。
骨盤の伸展
骨盤に手を当ててアキレス腱を伸ばす要領で足を後ろに引き、動かしやすい方向を確認する。
股関節を伸展することにより、骨盤の歪みに関係する腸腰筋や梨状筋などの筋肉の張りのバランスを調整され、骨格の歪みが調整されます。
また、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)と太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)がストレッチされます。
骨盤の屈曲
片脚づつ伸ばして、伸ばした方の手を天井に向けて内旋させながら上げていきます。
ももの後ろの筋肉(ハムストリングス)とおしりの筋肉(大殿筋・中殿筋)が伸ばされるところで、骨盤まわりの筋肉の張りのバランスを調整されます。
立位調整(骨盤の調整)動画
座位調整
胸郭の回旋
椅子に浅く腰かけ、左右に手を当てて胸郭を軸に上体を回して動かしやすい方向を確認する。
この動作によって、脇腹の筋肉(外内腹斜筋)と背筋(脊柱起立筋)の張りが調整され、胸郭の捻じれに関係する筋肉の張りのバランスが調整されて骨格が調整されます。
胸郭の側屈
胸郭に手を当てて胸郭を軸に上体を横に倒し動かしやすい方向を確認する。
この時、腹斜筋(脇腹の筋肉)と脊柱起立筋(背筋)が伸ばされます。
この時、首を同側に曲げ、斜角筋(首の横にあるインナーマッスル)も伸ばされます。
胸郭の横の筋肉の張りのバランスを整えることで、胸郭の位置のバランスが整えられます。
胸郭の前後屈
前屈
椅子に腰かけてて胸郭に手を当て、上体を前に倒します。
この時、殿筋(おしりの筋肉)と脊柱起立筋(背中の筋肉)と首の後ろの筋肉が伸ばされます。
両腕を下ろします。
胸郭の後面が伸ばされて胸郭まわりの筋肉の張りのバランスが整います。
後屈
椅子に腰かけて、胸郭に手を当て目線を天井に向けて上体を反らします。
この時、、胸鎖乳突筋(首の筋肉)と腹直筋(おなかの筋肉)が伸ばされます。
両腕を横に広げます。
さらに、胸郭の前面(大胸筋・小胸筋)が伸ばされ、胸郭まわりの筋肉の張りのバランスが整い、胸郭の位置が調整されます。
前屈
両腕を下ろします
後屈
両腕を横に広げます
胸郭の動きと臀部、腹部、胸部、頸部の筋肉とは深い関係にあり、臀部の筋肉の緊張が解けると胸郭後面に位置する脊柱起立筋の緊張が解けて深い呼吸が行いやすくなります。
胸郭調整の動画
仰臥位調整
股関節の内外旋(脚を車のワイパーのように動かす)
骨盤の縦回旋(片足づつ骨盤から踵(脚)を持ち上げる)
骨盤の横回旋(両膝を曲げて左右に倒す)
骨盤の前屈(両膝を抱えておなかに引き寄せる)
この動作によって、内転筋(ももの内側の筋肉)と腸骨筋(骨盤の内側の筋肉)の張りが調整され、骨盤の捻じれに関係する腸腰筋や梨状筋などの筋肉の張りのバランスを調整され、骨格の位置が調整されます。