つぶれない声を作るためには

遠くまで声を届かせようとして、喉が痛くなった経験はありませんか?

 

大きな声を出したあげくガラガラ声になってしまったとか、カラオケで熱唱して翌日喉が痛くなるということもあるかもしれません。

 

ですが、プロの歌手の人は、ステージで何時間歌ってもガラガラ声になりません。


単に喉が鍛えられているからだけではなく、ハードな練習の過程で喉に負担をかけない声の出し方をマスターしているからです。


中には、喉をつぶして、それでも一生懸命歌っている姿が美談になったりしている人もいますが・・・・。

 

プロの歌手が声量が大きにもかかわらず喉を傷めないのは、息を出す力が強くそれに負けないぐらい喉が強いからではありません。

 

発した声を胸郭や鼻腔で共鳴させているからです。

一般の人は、そのようなことは知りませんので、声を張り出して一生懸命大きな声を出そうとします。

 

それに対して、プロの歌手は声を張り出さずに共鳴をうまく使って声量を上げているのです。


ただ、共鳴?といってもピンと来ないかもしれません。


例えば、太鼓をイメージしてみてください。


太鼓の外見は大きいですが、その中が空洞になっています。

 

その空洞が太鼓の音を大きくしているのです。


空洞の中で、太鼓を叩く衝撃が振動をなり音波となります。

 

その音波が太鼓の中で動き回り壁に衝突して跳ね返ります。

 

跳ね返りが繰り返されることで、いくつもの音波が生じ、それらが重なりあうことで、音が大きくなります。

 

このことを、共鳴といいます。

 

太鼓の空洞に当たるところが、胸郭(正確には気管)や鼻腔なのです。


胸郭の中の気管は空洞になっています。

 

口で声が作られると、その音波が気管に伝わり、共鳴することで声量が大きくなります。

 

それだったら、声を強く吐き出しても胸郭の共鳴が起こるのでは?と思うかもしれません。

 

しかし、強く吐き出すと空気が前に押し出されるので、声で作られた音波が息によって流されていまい、その結果、音波が胸郭に共鳴しにくくなってしまいます。

 

なので、胸郭に共鳴させようと思うのであれば、声を吐き出してはいけません。

 

胸郭に共鳴するような声の出し方を知ることです。

 

ただ、一生懸命に声をだせばいいと言うものではありません。

 

体の構造に沿った声の出し方を知る必要があるのです。