呼吸法を行う上で重要なのが姿勢です。
どんなに一生懸命に息をしようとしても姿勢が良くなければ深い呼吸はできません。
ただ、がんばって姿勢を正そうとしても呼吸は深くはなりません。
見た目の姿勢を良くしてダメなのです。
姿勢を悪くしている原因が体の歪みです。
ですので、体の歪みを改善しなければ姿勢は良くならないのです。
特に胸郭の歪みが強いと胸郭が広がりにくいので深い呼吸はできません。
なぜならば、息の量は胸郭の広がり方によって変わるからです。
胸郭は体幹部の中心にありますので、胸郭が歪むと体幹部が全体的に歪みます。
よく骨盤矯正といいますが、骨盤の歪みも胸郭の歪みが原因となっていることが多いのです。
体幹部の中心である胸郭が歪むと、胸郭を挟んでいる頭部と骨盤の位置がずれてしまうからです。
ですので、体の歪みを改善するためには胸郭の歪みを調整する必要があります。
胸郭の歪みは、外から力を加えて矯正することはできません。
それは、胸郭には骨のパーツが多いからです。
その点、骨盤は骨のパーツが少ないので外から力を加えて矯正を行いやすいです。
ですので、整体などでは骨盤の矯正を中心に行っています。
ただ、本質的に骨格を矯正することは不可能です。
なぜならば、体を支える筋肉が衰えて、重力に押し潰されてしまっているからです。
そうならないためには、どのようにすればいいのか?
骨と骨とをつなぐ筋肉の張りのバランスを整えるセルフ調整を行うことです。
そうすれば、体を支える腹横筋という筋肉が活性化され、重力に押し潰されなくなります。
腹横筋が働かなければ、骨格を調整することなどできないのです。
では、胸郭を調整するためは胸郭と骨盤をつなぐ筋肉の張りのバランスを整えることです。
そして、胸郭と腕、胸郭と首とをつなぐ筋肉の張りのバランスを整えることも重要です。
このようにすれば、胸郭を自身で調整することができるようになります。
ですが、骨盤を自身で調整することが難しいでしょう。
でも、心配はいりません。
胸郭と骨盤は直接筋肉でつながれており胸郭が調整されれば自然に骨盤も調整されるようになっているのです。
胸郭の周りの筋肉の張りのバランスを整えることで胸郭が広がりやすくなり、自然と呼吸が深くなります。
同時に、自然と姿勢も良くなっています。
姿勢が良くなると、体が重力に押し潰されなくなるので、体が軽く感じるようになります。