呼吸法の分類

呼吸法には、・・・式呼吸とたくさんあり、呼吸の仕方もいろいろあります。


それは、創始者の観念によって構築されており、様々な呼吸法が存在します。

 

ですが、様々な呼吸法も、体の動き方、特に胸やおなかの動きによって呼吸の仕方は大きく

  • 腹式呼吸系
  • 胸式呼吸系
  • 逆腹式(胸郭)呼吸系

3種類に分類できます。

 

腹式呼吸は、一般的は良い呼吸として知られている呼吸なので説明は省きます。


胸式呼吸は、一般的には浅い呼吸の代名詞のように言われ、胸を大きく動かして速いテンポで行なう呼吸です。

 

逆腹式呼吸は、おなかの動きが腹式呼吸とは逆で、息を吸う時におなかが凹み息を出す時におなかがふくらむという一般的にはあまり知られておらずヨガや気功などで行なわれる特殊な呼吸といわれています。

 

この逆腹式呼吸は、ヨガなどでは胸式呼吸と呼ばれています。

 

胸郭を広げるように息を吸うと自然と下腹部が凹みます。


深い呼吸を行なう時には、下腹部が凹むのが自然です。

 

息を吸う時にはおなかがふくらむのが自然なのでは?と思うかもしれません。

 

実は、腹式呼吸でも深く息を吸われる時には下腹部は凹んでいるのです。

 

腹式呼吸でも、逆腹式呼吸でも上腹部(みぞおちの辺り)は膨らみます。

 

これは、横隔膜が下降(腹部のほうに動く)して内臓が押し下げられるからです。

 

ですが、それに反して下腹部は締まります。


なぜかと言いますと、深く呼吸をする時に腹横筋というおなかのインナーマッスルが横隔膜と連動して働くからです。


もし、息を吸う時に腹横筋が働かなかったら、おなかがたるんで力がおなかのほうに逃げてしまい、胸郭は広がりません。

 

もし胸郭が広がらなかったら、肺の中の気圧を下げることができず、外からの空気を肺へ入れることができません。


呼吸はおなかでするものではなく、肺で行なうものです。

 

肺に空気が入るように、横隔膜を収縮し、それに合わせて胸郭と背骨、骨盤が連動して動くことで深い呼吸を行うことができるのです。

 

その一連の動きは腹式呼吸でも例外ではありません。

 

深い腹式呼吸が行なわれる時におなかが膨らんで見えるのは、横隔膜が収縮するのに合わせて骨盤が前傾して腰椎が前弯することによってヘソの辺りが突き出されるように動くためです。

 

もし、深い呼吸を行なおうとして、一生懸命おなかを膨らませても息が入らないとしたら、体質が腹式呼吸に合っていないためです。

 

腹式呼吸は、骨盤が前傾した外国人に合った呼吸だったのです。

 

日本人は骨盤が後傾した人が多く、深く息を吸おうとするとおなかがへこむように動くのが自然です。


ただ、このケースも、おなか全体が凹むのではなく骨盤が後傾し腰椎の前弯が少なくなるのでおなかがへこむように見えているだけです。


同じように深呼吸しても骨盤の傾きによっておなか周りの動きが異なります。

 

体質に合わない呼吸の仕方を継続すると体に悪影響を及ぼしまい危険です。

 

呼吸はおなかでするものではありません。

 

肺で行うもの。

 

これが、呼吸の本質なのです。