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体の声を聞いて食べる

「体に良いから、これを食べていれば大丈夫」と思っている方。

 

頭で食べていませんか?

 

健康情報が氾濫して、何が体に良いのか?迷われる方も多いかと思います。

 

健康を語るうえで、食生活は切っても切れない関係にありますが、体に良いものを取るように心がけている人でも病気を患う人もいます。

 

食べ合わせや体質など様々な要因があると思いますが、ストレスも大きな要因になります。

 

ある方が、「私は、人一倍健康に気を使って、体に良い物を摂るようにしていたのに、どうして病気になったのだろう?」と言っていました。

 

食事に気を付けて、規則正しい生活を送っている人でも病気になる人もいますが、不規則な生活を送っていても元気な人もいます。

 

不規則な生活を送るよりも食事に気を付けて規則正しい生活を送った方が病気になるリスクは少ないのは事実ですが、それだけでは不十分なようです。

 

食べたものがそのまま消化されるとは限りません。

 

食べたものが、消化され吸収され体の部品になるためには内臓の働きが活発でなければいけません。

 

しかし、精神的ストレスがかかり自律神経のバランスが崩れると内臓の働きが悪くなります。

 

自律神経には、交感神経と副交感神経とがあり、それらがバランスを取りながら働いています。

 

交感神経は、脳や神経、筋肉の働きを活発にする時に働き、
副交感神経は、消化器などの内臓の働きを活発にする時に働きます。

 

交感神経が強く働く時には副交感神経の働きが弱くなり、副交感神経の支配を受ける消化器の内臓の働きも弱くなります。

 

自律神経のバランスが良い時は、日中は交感神経、夜間は副交感神経の働きが強く働くように調整されます。

 

しかし、ストレスがかかった状態が長期間続くと、交感神経から副交感神経のバトンがうまく渡せず、交感神経の働きが強い状態が続いてしまいます。

 

人の身体は、副交感神経が優位に働く夜間に体の再生が行われます。

 

なので、夜に交感神経が強く働くと体の再生が行われにくくなるのです。

 

そうなると、せっかく体に良い食べ物を取ったとしても、交感神経の働きが強い状態が続き、食べ物を分解し消化、吸収する働きが落ちるばかりか、夜間に体を再生する働きが弱くなります。

 

そうなると、日常の生活でダメージを受けた組織の再生がうまく行われないため、さまざまな病気が引き起こしやすくなると考えられます。

 

健康的な生活を送るのに精神面が重要なファクターになるのは、精神状態が自律神経と生命活動に深く関係しているからです。

 

精神状態が安定しなければ自律神経のバランスが崩れ、そのことで内臓の働きや組織の再生の働きが弱くなります。

 

いくら体に良いものでも、おいしくもない物を我慢して食べる時、副交感神経が働らかず、交感神経が強く働いてしまいます。

 

交感神経が強く働くと消化吸収の働きをする内臓の働きが悪くなるので、体に良い物を摂っても身につきにくいのです。

 

副交感神経を強く働かせる食事とは、どのような食事でしょうか?

 

それは、心から「美味しい」とか「満たされる」と感じる食べ物だと思います。

 

体にとって必要なものは、考えなくても「美味しい」と感じるはずです。

 

体のバランスが整えば身体の感覚が鋭くなり、人が本来持っている身体調整作用が働くため、頭で考えなくても体に必要な物を見分けられるようになるのです。