心と体に恩恵をもたらす呼吸法

ストレス社会と呼ばれている現在、ストレスによって、さまざまな体の不調が引き起こされています。


例えば、肩がこったり腰が痛かったり、夜寝つきが悪かったり、手足が冷えやすかったりなど。


なぜ、そのような体の不調を覚えるのでしょうか?

 

ストレスによって体調が悪くなるのは、自律神経のバランスが崩れるからです。

 

自律神経には、脳や筋肉の働きを活発する交感神経と、内臓の働きを活発にする副交感神経があります。

 

通常、日中に交感神経が優位に働き、夜間に副交感神経が優位に働くようになっています。

 

しかし、ストレスが強くなると交感神経が強く働きすぎてしまい夜間に副交感神経が働きにくくなるため寝つきが悪くなります。

 

交感神経は体を活発に動かす時に働く神経ですので、体を休ませる必要のある夜間に働いてしまうと体が休まらなくなります。

 

体を回復させる作業は体を休める夜間に行われますので、その時に副交感神経の働きが悪くなると体が回復されず疲弊してしまいます。

 

夜寝つきが悪くなると体が重だるくなるのは、そのためです。

 

また、交感神経には手足の血管を縮めて血行を悪くしてしまいます。

 

このことが、肩こりや腰痛、冷え性などの体の不調を覚える原因になります。

 

自律神経のバランスを整えるためには副交感神経の働きを良くすることが必要です。

 

そのためにお勧めしたいのが、呼吸法です。

 

呼吸と自律神経とは深い関係にあります。

 

日常生活の中で呼吸を意識することがほとんどないと思います。

 

ですが、緊張する場面に遭遇した時、心臓がドキドキしたり呼吸が速くなることを感じると思います。

 

その時に、緊張を抑えようとして呼吸を整えると思います。

 

そうすると、不思議と気持ちも落ち着くようになります。

 

緊張している時は交感神経が強くから呼吸が速くなりますが、リラックスしている時には副交感神経が優位に働くため呼吸が静かになります。

 

なので、呼吸が速い時に、ゆっくりした呼吸を心がけることでリラックスすることができます。

 

このような生理現象を利用したのが呼吸法です。

 

呼吸をゆっくりとすることで副交感神経が優位に働くようになり、その結果、自律神経のバランスが整います。

 

自律神経の働きが整いますと心の緊張が解け、体の無駄な力が抜けて心身ともにリラックスできるようになります。

 

また、内臓の働きが活発になるので寝つきが良くなったり、血管がゆるむことで血行が良くなり、肩こりや腰痛、冷え性など、体の不調が改善されます。

 

呼吸法には、心身のリラックス効果や体の不調の改善など体にとって良い効果があります。


ただし、無理を強いる呼吸法は逆に体を痛めてしまう恐れがあるためお勧めできません。

 

腹式呼吸や逆腹式呼吸といった具合に、意図的に体を操作する必要はありません。


ただ、鼻から息を吸い、下の方へ息をゆっくりと抜くようなイメージで行うだけで十分な効果があります。


ぜひ、実践してみてください。