整体などで体を矯正してもらっても、日常生活で行われている動作が悪ければ良くなるはずがありません。
なぜならば、体の歪みを作っているのが日常生活動作だからです。
そのことを顧みずに、整体の先生に「治してください」と言っても治るはずがありません。
指圧の治療していた時の経験から、毎回のようにリピートするのはおおよそ施術者に依存している人か、体の使い方の悪い人です。
自分の体の使い方は自分でしか改善できないのは事実ですが、どうやったら良くなるのか?なんて施術者は知りません。
それは、施術者は治療を行う専門家であって動作を見る専門家ではないからです。
もし知っていたとしても教えてしまったら施術者は生活していけなくなってしまいます。
このような形で、治してもらいたいと思っている人とリピートしてもらいたい人の利害が一致して、お互いが無意識のうちに助けあう状態が成り立っています。
このような状態を共依存と言います。
ただ、このようなことは無意識下で行われているので、施術者も患者も気が付いていません。
そこが、たちの悪いところで、治りを悪くしている大きな要因となるのです。
ですが、身体の構造に沿った身体の使い方を教えてくれるところはありません。
ですので、体を鍛えて筋肉をつけて弱い部分を補うという発想しかないのが現実です。
同じようなケースとして、スポーツなどのレッスンが挙げられます。
以前、趣味のスポーツでレッスンを受けていたことがありますが、他のレッスン生に打ち方を教えているのを聞いて内心「こう教えたらいいのに」と思ったことが幾度かありました。
趣味で行っていただけなので、その競技については素人ですが、動作を見ることを仕事としているので、その点はよく分かりました。
どう見ても身体の構造に無理があり、「これじゃ、うまくならないだろう」と思ったものです。
ですが、インストラクターには、「どのようにして伝えたらいいのか?」方法を知りません。
なぜならば、インストラクターはその競技の専門家であり、体の動きを見る専門家ではないからです。
いくらインストラクターが教えてもレッスン生はその意味がわからないままフォームが改善されず上達もしないままという悪循環に陥ってしまいます。
その状態で戦術に長け勝率を上げるようになってしまったら、大変なことになります。
せっかく勝率が上がってきたのに、体を痛めて、痛みをごまかしながら行い続けて、しまいには、その趣味自体を行えなくなります。
そのような人を何人も見てきました。
あと、歌などについても同じことが言え、身体の構造にそぐわない発声法を行わせることで、のどに負担をかけてのどをつぶした歌い手さんもいます。
このようなことから身体の動きを見る専門家の必要性を強く感じ、このことが大田式調整動作®︎をはじめるきっかけになりました。