生活の基盤であり、人が必ず行わなければならないことは、仕事と家事です。
仕事については言うまでもありません。
仕事は、生活すなわち収入に関わるので重要視されるのは当たり前です。
それに対して、家事はあまり重要視されないかも知れません。
家事は最小限のことさえ行っていれば、ある程度、生活に影響は出ません。
ですが、家事を全く行わなければ、
- 食事を摂ることも
- 掃除をして部屋の環境を清潔にすることも
- 洗濯して汚れた衣服を清潔にすることも
もされることがなくなります。
そうなると、健康を害して仕事すなわち収入に影響します。
仕事をしっかりとできるのは、それを支える家事がしっかりと行われているからです。
けれど、疎かにされがちです。
現在社会、とても便利になりました。
お惣菜などの中食や外食などが充実しているので、料理を作らなくてもいいです。
掃除もお掃除屋さんがいたり、洗濯もクリーニング屋さんやコインランドリーがあったりでお金さえ出せば全く家事をしなくてもいいです。
このようにとても便利な世の中になりました。
ですが、現実問題、全ての家事を委託できる家庭はほとんどないと思います。
そうなると、何らかしらで家事を行わなければいけません。
単身世帯でしたら、家事の量自体が少なくて済む反面、時間が取れないため、ある程度は委託する選択も必要かも知れません。
ですが、そうでない世帯でしたら家事の量が多くなるため、誰かが行わなければならないでしょう。
多くの世帯では、奥様がその役割を担っていると思います。
ただ、この家事という仕事。
意外に身体にかかる負担が大きのです。
その大きな理由は、身体の負担を強いる環境下で行わなければならないからです。
多くの仕事場は、仕事がしやすいように環境が整理されています。
それに対して家は、そうではありません。
例えば、台所。
流しの下に足を入れることができません。
たったそれだけのこと?
と思われるかも知れませんが、それだけのことが身体にかかる負担を蓄積させているのです。
ですが、こんなこと気がつきません。
なので、無意識のうちに身体に負担を蓄積させ、このことが精神的ストレスの原因となり得るのです。
ストレスの原因が認識できれば対処の方法も考えられますが、認識できなければストレスは積み重なっていきます。
一番良いのは、家を設計する段階で台所の高さを合わせたり、足を下に入れられるような設計をしたり、収納しやすいような棚を作ったりなどできることです。
しかし、
- 設計の段階でに使いやすさに意識を向ける
人は少ないと思います。
そうしたら、使いやすいようにリフォームすると言うのも一つの方法です。
ですが、
- 予算の関係でできなかったり
ましては、
- 賃貸でしたら
リフォームという選択はできません。
ですが、ストレスなく家事ができるようになります。
そのためのポイントが2つあり、
- 環境
- 身体の使い方
を変えることです。
ストレスのかからない身体の使い方をマスターするためには多くの時間を費やしてしまいますので、
まずは、環境を変えることを提案いたします。
環境を変えることは、すなわち、
- 物の整理
と
- 動きやすい動線の確保
です。
物を分別して整理する
「あれ探しているんだけれど、どこにしまったかな」
と言って探し回ったりすることはありませんか?
あと、
「これ、いつ使ったかな?」
とか、
「無くなったから買ってきたのに、ここにあった!買って損した」
とか、
ということは経験したことはありませんか。
そう、必要な量に対して物が多すぎるのです。
なので、いるものといらないものとに分けて、いらないものを処分する必要があります。
「だけれど、処分しきれない」
と思うかも知れません。
わかります。
- 全く使わないけれど、高くで買ったもの
とか、
- 人からの貰い物で捨てられない
とか、
- 今は使わないけれど、思い入れのあるもの
だとか、これらのような物は、なかなか処分できません。
しかし、おうちに入れらる物は限られています。
なので、仕分けをしなければなりません。
- ですが、中には、すぐに処分を決断できる物だってあると思います。
ただ、慌てないでください。
家中の物を全部行うことはありません。
例えば、
- ここにある物だけ
というように少しずつ行った方がいいです。
一気に行うと後が続きません。
まずは、目につきやすいテーブルの上の物から整理することをお勧めいたします。
なぜかと言いますと、テーブルの上には極力物を置くべきではないからです。
テーブルの存在意義は、物を置くことではありません。
物を置くべき場所は棚や引き出しの役割です。
テーブルのあるべき役割は、作業をするためのスペース。
例えば、食事をする時、食器を並べるでしょう。
もし、食器を置こうとした時にテーブルの上が物でいっぱいだと、食事をすることができません。
そうなったら、食事の時にいちいちテーブルの上に置いてある物を退かさなけれなりません。
いちいち置いてある物を
「退かさなけれならない」
と思うとストレスになります。
些細なことかも知れませんが、このような些細なことが蓄積すると積もり積もって大きなストレスになるのです。
もし、テーブルに物が乗っていなければ、食事をするだけではなく、家計簿をつけたり、手芸をしたり、勉強をしたりする時など、すぐに始めることができます。
なので、テーブルの上に置いてある物の仕分けから始めることをお勧めします。
仕分けの方法として
- よく使うもの
- 明らかにいらないもの
- どうしようか迷うもの
の3つに仕分けをするといいです。
この時に、テーブルの上で仕分けをするのではなく、これらの物をいったん全部床に置いてから始めると良いでしょう。
そうして、
- よく使う物
- いらない物
- 迷う物
の3つのグループに分けます。
まず最初に、明らかないらない物に分けた物からゴミ袋に入れていきます。
次に、迷う物にグループ分けした物に目を向けて
- 取っておく
- 処分する
かを選択していきます。
取っておくと決めた物は、段ボール箱にでも入れて押し入れなどにしまいます。
この段ボール箱には、仕分けをして入れた年月日と入れた物の内訳を記入しておくと良いです。
6ヶ月か1年の間保管して全く使わなければ、まず二度と使うことはないと考えられます。
保管する期間を決めて置き、その時に処分してもいいでしょう。
最後に、よく使う必要な物だけをテーブルの上に残します。
それだけでも、スペースが確保できます。
テーブルの上には何も置かないことが理想ですが、整理を始めたばかりの時には棚が片付いていないと思います。
なので、棚を整理して棚のスペースに余裕が生まれてからでも遅くありません。
あと、一番大切なことがあります。
それは、
- 使ったら元の場所に戻す
という習慣です。
いくら理想的な整理ができたとしても、
元の場所に戻すことを心がけなければ、
テーブルの上に物が溢れる状況に逆戻りするのは明白です。
テーブルの上に物がない状態が習慣化できれば、棚や引き出しを片付けたくなり、整理された部屋を生み出す好循環が生まれます。
まずは、
- テーブルの上に物を置かない
ことを習慣をつけることから始めることをお勧めいたします。
動線を確保する
動線という言葉を聞いたことがありますか?
動線とは、建物の中を人が動くと思われる経路を線であらわしたものです。
詳しくは、ウィキペディア(Wikipedia)のリンクを参照ください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/動線
この動線を意識するだけで体にかかる負担が軽減されます。
本来は、建てた時に考えるべきなのでしょうが、賃貸など間取りが決まっている場合などはどうしようもありません。
その中で、変えられるとすれば、家具の位置です。
家具の位置を考えるだけで良い動線を作ることも可能です。
例えば、キッチンとは違う部屋に冷蔵庫がなかったらどうでしょうか?
とても料理がしづらいと思います。
まあ、極端な話ですが・・・。
部屋にはそれぞれ役割があります。
例えば、
- 台所は料理を作るところ
- 風呂場はお風呂に入るところ
- 寝室は寝るところ
- リビングは家族が集うところ
といった具合に。
部屋ごとに、それぞれ役割があり、それに合う家具を置いていた方が都合が良いのは想像できると思います。
ですが、部屋の都合上なのか?物が多すぎるからなのか?役割にない家具や物が置かれがちです。
おそらく、部屋の性質を理解せずに「とりあえず、ここで」という具合に置いてしまうのでしょう。
そうすると、必要な物を取るために部屋を跨がなければならなくなります。
例えば、一般的な家庭の脱衣所には洗濯機が備え付けられるように設計されているので、脱衣所には洗濯機があると思います。
ですが、もし脱衣所以外の部屋に洗濯物があったとしたら、脱いだ服を洗濯機のある部屋まで持っていかなければならず不便でしょう。
また、家具ばかりではなく、その部屋に必要な物を置くと動線が良くなり便利になります。
例えば、脱衣所にタオルを置いている家庭は多いと思いますが、もし、それ以外の部屋にタオルが置いてあったら、とても不便です。
昔の家などは、脱衣所がない家もあるので、そのようなお家では脱衣所の近くにタオルを置けるように工夫するだけで動線が良くなります。
このように、家具や物を部屋の性質に合わせて整理するだけで動線が良くなり、身体的な負担が大きく軽減できます。
あと、もう一つ
棚や引き出しの前に物を置いたりしていませんか?
これも動線を悪くする置き方です。
人が物を取るとき、体を物に近づけた方が身体的負担が少なくて済みます。
例えば、物を持つ時に肘を伸ばして持つと辛いですが、肘を曲げて持つと楽に持てます。
これは、肘を曲げた方が体の近くで物を持つことができるからです。
ですが、棚などの下に物が置いてあると棚に近づくことができず、肘を伸ばしたまま取らざるおえないのです。
このことの繰り返しによって、気が付かないうちに身体への負担を蓄積させているのです。
これらのような、家具や物の配置を見直すことも家事ストレスを軽減するためには必要なことだと思うのです。
美しく滑らかな動作術
ここからは、体の使い方の話です。
物の整理や動線を確保することがどうしてもできない事情もあります。
実は、私の家がそうです。
家が狭いうえに自宅兼店舗で行っていることと、あと今風の家の作りではないためです。
なので、物を減らしたり、家具の配置を工夫を重ねて変えたりしたりしてストレスの軽減に心がけています。
それでも、クリアできないところもあります。(まだまだ改善の余地は多いですが)
それをカバーするのが、脱力動作活用術です。
狭い家に10年以上住み続けているおかげか狭いところでも楽に進むことができるようになってきました。
その秘訣となるのが、
- 股関節
です。
股関節を上手く使うことで狭い部屋でも快適に移動することができます。
その一つを紹介したいと思います。
人が方向変換しようとする時、肩から捻ろうとするのが普通の動きです。
肩を捻る反動を利用して方向を変えることで足の向きが変わるからです。
普通の道を歩く時にはこのような方法でも問題ありません。
ですが、狭い空間で方向を変換しようと思ったら肩を捻っていては小回りが効きません。
そのため、強引に体を捻ってしまいます。
これは身体にとってはかなりの負担になります。
日本の家のほとんどはあまり広くありません。
皆様のお家は、私の家よりは広いと思いますが、それでも余裕を持って方向を変えられるほど広くはないと思います。
強引に体を捻っての繰り返しを行うことで、体にかかる負担を蓄積させて、これが精神的ストレスに繋がってしまいます。
では、どのようにすれば良いのか?
と言いますと、肩からではなく
- 骨盤から体を回す
ことです。
骨盤から回すことで股関節を軸に体を回転させることができるためです。
身体の構造上、体を回転させるのに最も適しているのが股関節です。
この股関節の性質を上手く利用することで、体にかかる負担をなくすことができます。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください!
では、具体的にどのようにすればいいのか?
詳しくは、下の動画を見てください!
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