つらい肩こりでお悩みの方も多いと思います。
肩こりを起こす代表的な体の歪みが”猫背”です。
猫背は背中が丸まっている姿勢のことです。
この姿勢は、頭と肩を前に出てしまうことが原因です。
そうなると、体は、背中を後ろに突き出すことでバランスを取ろうとします。
この時に、背中が丸まります。
これが、猫背の姿勢です。
猫背の姿勢を取り続けると、体を支えるために首や肩、背中の筋肉に負担がかかります。
このことで、筋肉に疲労が溜まるのが肩がこる大きな原因です。
猫背の状態が慢性的に続くと、五十肩という腕の付け根に痛みが生じる疾患になる恐れがあります。
なので、
- 肩こりを改善されるためにも
- 五十肩を予防するためにも
猫背を改善する必要があります。
しかし、正しい姿勢を取ろうとして「姿勢を正さなければ!」と思い、気を付けて背筋を伸ばそうとしても、すぐに猫背の姿勢に戻ってしまいます。
なぜなのでしょうか?
それは、体の歪みが習慣化されているからです。
体の歪みは、骨と骨とをつなぐ筋肉の張りのバランスが悪くなることで起こります。
では、本質的に猫背を改善するためには、どのようにすればいいのでしょう?
猫背ということで背中に目が行きがちですが、その原因は、腹筋の張りによって起こります。
腹筋には4つの筋肉があり、腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋という表面の筋肉と、腹横筋という内側の筋肉が複雑に入り組むように着いています。
猫背の本質的な原因となるのが、表面の腹筋の張りのアンバランスだったのです。
表面の腹筋の張りのバランスが悪くなると、体幹部を支える体の内側の筋肉(インナーマッスル)が使われにくくなります。
そのことによって体の歪みが強くなり、首や肩の筋肉に負担をかけてしまします。
そのことが、猫背を強くさせる原因となります。
肩こり(体の歪みを知らせるシグナル)
年齢を重ねるごとに肩がこったり腰が痛くなったりなど、体の不調を感じるようになります。
「年だから仕方がない」と思われるかもしれません。
けれど、年を取ると体の不調を感じるようになるのでしょう?
ですが「最近は小学生でも肩こりになる」という話も耳にします。
どういうことなのでしょう?
加齢が原因であれば、小学生で肩がこるはずがありません。
このように考えると、肩が凝るのは単に年齢的なことではないように思います。
では、なぜ肩がこるのか?
肩こりの症状は、肩の筋肉の疲労と血行不良によって起こります。
なので、肩の筋肉を動かして血行を良くすれば、肩こりの症状は解消されます。
マッサージで肩こりが解消できるのは、そのためです。
しかし、その効果は一時的でしかありません。
なぜかと言いますと、肩の筋肉に負担をかける原因となる「体の歪み」を改善できないからです。
肩こりの原因の多くは「体の歪み」によるものです。
年齢とともに肩こりを訴える人が多くなるのは、加齢とともに体の歪みが強くなるからです。
体の組織を悪くしてしまったら大変なことになります。
そうなる前に、体はシグナルを出しています。
このシグナルこそが、肩こりという不快な症状の正体です。
何も不調を感じることなく病気になる人は少なく、多くの人が肩こりを経験しているはずです。
なぜかと言いますと、肩という場所は体の不調を敏感に感知しやすい場所だからです。
肩を動かす筋肉につながる副神経は、脳から直接出ています。
副神経は、僧帽筋という肩の筋肉と胸鎖乳突筋という首の筋肉を動かします。
これらの筋肉が常に働き肩に力が入る状態でいると猫背になり、体のバランスが悪くなり体の歪みが強くなります。
猫背の姿勢は頭と肩が前に出た姿勢ですので、その姿勢を続けると、首の筋肉と背中の筋肉に負担がかかります。
それはどのような負担かと言いますと、筋肉が伸ばされた状態で筋肉を縮めようしている状態です。
そのような筋肉の収縮を伸張性収縮といい、筋肉にとって一番負担がかかる状態なのです。
そのような状態が慢性的に続くと、筋肉が疲労して筋肉が正常に機能しにくくなります。
血液の循環は筋肉が伸縮することによって行われますので、筋肉が伸縮しなければ血行も悪くなり、生命活動もうまくいかなくなり、そのことが万病の元となります。
その状態を真っ先に教えてくれるのが、肩こりなのです。
そこで、考えなければいけないことがあります。
体の歪みを教えてくれる肩こりという症状が「どうして起きているのか?」ということです。
単に筋肉の疲労でおこっているのであれば、マッサージを行うだけでいいのですが、肩がこってマッサージをすることを繰り返すだけでいっこうに改善されません。
なぜ改善させないかと言いますと、体にとって肩こりという症状が必要だからです。 肩こりという症状を通して、体の歪みを教えてくれているのです。
体の歪みが強くなれば、肩こりばかりではなく、腰痛になったり、五十肩になったり、内臓の病気になったりと、体のトラブルへと発展していきます。
それらの症状も体からのシグナルなのでしょうが、肩こりの状態の時にはまだ体そのものにダメージがない状態です。
体にダメージが少ないうちに体の歪みを整えることで、体にダメージが与えられることを未然に防ぐことができます。
ダメージが深ければ完全に治癒することが難しくなり、回復するのに時間もかかります。
ダメージがない状態で体の状態を知らせてくれる「肩こり」というシグナルを大切にして、そのつど体の歪みを改善することが大切な理由です。
肩こりを改善するエクササイズ
肩こりの治療とかよく聞きますが、肩こりという病気はありません。
病気ではない不調のことは~病とは言わず、~症候群と言い、病院などでは頸肩腕症候群と言われています。
そもそも、肩に限らず、コリとは筋肉の緊張による血行不良が原因なのです。
なので、筋肉の緊張状態が解ければ、血行が良くなり、コリによる不快感から解放されます。
ただ、この緊張状態を作っているのは、日常の生活習慣を記憶している脳のプログラムです。
筋肉には、脳のプログラムに沿って、筋肉を動かすための信号が脳から送られています。
外から筋肉を動かしたり、骨格の位置を整えることで、血行が良くなり不快な症状が解消されます。
しかし、筋肉に信号が送られ続ける限り、筋肉の緊張状態を改善することはできず、血行も良くなりません。
肩こりを改善するには、体を動かすこと、つまり日頃の運動が大切です。
運動を行うことで、血行が良くなります。
そのことで、筋肉の緊張状態も改善されるのです。
血行が良くなることで、代謝が良くなり、体を修復する働きが高まります。
これが、自然治癒力です。
運動には、体を甦らせる力があります。
根本的に肩こりを改善するには、適度に体を動かすこと。
そのためのエクササイズ
を紹介したいと思います。
このエクササイズを行うことで、表面の腹筋の張りのバランスが整えられると、体を支えるためのインナーマッスルが使われやすくなります。
このことで、体幹部全体の筋肉の張りのバランスが整えやすくなり、猫背も改善され、肩こりも改善され、五十肩やその他の病気の予防にもなります。
超高齢化社会となった現代、体のダメージをいかに少なくするのかということが元気に長生きをする秘訣となると思います。
「悪くなる前に予防する」 と言う考えが主流になるように情報を発信し続けたいと思っております。