- 思っていることをうまく伝えられない
- 自分だけが孤立してしまう
- 人間関係に悩んでいる
- 建前だけの付き合いに疲れている
などのことで悩んでいませんか?
これらの悩みを引き起こしている大きな原因となっているのが変性意識という脳のバグ(誤作動)です。
そして、この変性意識こそが「脱力体」の大きな妨げになっています。
脱力体を作るためには、心理的なリラックスが必要ですが、このような悩みを生み出してしまう変性意識を脱却する必要があります。
この変性意識状態から脱却することで、これらの悩みの多くを解決することができます。
そして、もっとも心理面に働きかけてくけるのが「丹田」です。
丹田というと、ヘソの下、下腹部にあることは知られています。
ですが、実は、その他に、胸にも、頭にも丹田があります。
これらは、
- 上丹田
- 中丹田
- 下丹田(臍下丹田)
と言い、解剖学的な箇所に当てはめるとしたら
- 上丹田は頭蓋骨
- 中丹田は胸郭
- 下丹田は骨盤
に当たると考えます。
これら3つ丹田を作ることで、心理的にさまざまな作用が与えられます。
【上丹田の心理的作用】
- 人の話が理解できるようになる
- 反対意見であっても、その背景を理解できる
- 筋道の通った思考ができる
- 自分と他人との違いを明確になる
- 物事の選択肢が増えて広い視野で考えることができるようになる
【中丹田の心理的作用】
- 自分と他人とのバランスが取れるようになる
- 賛同してくれる人を募ることができる
- 人と打ち解け易くなる
- 他人との対応力が身に付く
【下丹田の心理作用】
- 考えがブレなくなる
- 他人の意見に左右されなくなる
- 思っていることを伝えることができる
- 相手に責められても毅然とした態度を取ることができる
- 度胸がつく
- いい意味で、開き直れる
これら3つの丹田の心理的働きをまとめると
- 上丹田は、思考力(物事の整理)
- 中丹田は、親和性(対人関係における緊張の緩和)
- 下丹田は、意志力・行動力・不動心
などになります。
その原理を、下記で述べていきたい思います。
上丹田の心理的効果
上丹田の機能は脳の機能であります。
なので、上丹田の働きが高まると脳の機能が高まります。
脳の特に大脳皮質の前頭連合野と呼ばれる思考や認識力を統括する箇所の機能が高まります。
このとこで、目や耳、鼻、舌、体性感覚(皮膚、筋肉、重力の感覚)より脳へ入ってきた情報を的確に処理して、その情報を元に思考を巡らすことができるようになります。
人は、脳内に記憶されている情報(過去の経験、学んで得た知識など)を優先して物事を判断したり認識したりしがちです。
また、以前、人から教えてもらった情報を自分自身の考えと勘違いすることもあります。
これらのことは、いつ、どこで、誰に、誰と、という過去の情報がしっかりと整理されていないことによって起こります。
そうなると、今起きている現状と脳内に蓄積された情報とでギャップが生まれます。
このギャップを起こしているのが変性意識という脳のバグ(誤作動)です。
上丹田が作られると、脳内に蓄積された情報と今起きている五感から入ってくる情報とを混線させずに的確に処理することができるようになります。
もっと簡潔に言えば、思考がクリアになり、現実を直視して、的確な行動を行えるようになるということです。
中丹田の心理的効果
そして、中丹田は、心肺機能を高めます。
心肺機能が高まると、血液を介して酸素が全身に運ばれやすくなり、心拍数と呼吸数が少なくなります。
その理由は、中丹田が司る胸郭の動きが良くなると呼吸に関係する横隔膜と肋骨の動きが良くなり、効率的に空気中の酸素を取り入れやすくなります。
酸素が多く取り入れられて心拍数と呼吸数が少なくなると、交感神経の過緊張がなくなり、自律神経のバランスが整い、心が落ち着きます。
自身の心が落ち着くと、接している相手の心も落ち着きます。
人の心理は、他人や環境に大きく影響を受けています。
例えば、イライラした人といるよりも、心安らいでいる人といる方が安心できると思います。
これは、接している人の心理状態と自分の心理とが同調(シンクロ)してしまうからです。
なので、自分自身の心を落ち着けると、周りの人の心も落ち着けることができるということです。
このようなことで、自身と接している相手との間に、緊張感が解け、親和性が生まれます。
この親和性こそが、中丹田の効果なのです。
下丹田(臍下丹田)の心理的効果
あと、よく知られている臍下丹田は、骨盤そのものの運動機能とその内部にある内臓である腸の機能を高めます。
骨盤は、下半身と上半身のつなぎ目であります。
股関節は、下半身(脚)の起点であり、陸上で二足歩行を行う人間にとっては動作の起点となる重要な関節です。
この股関節の動きを統括しているのが、骨盤であり、臍下丹田です。
このことが心理的には、行動力や意志力という面で反映されます。
行動力や意志力というのは、動作の初動を起こす心です。
なので、人間の動きの起点である股関節を統括する丹田が弱ければ、行動力もそれを遂行し続ける意志力も伴わうわけがありません。
逆を言えば、初動を早くする行動力や実行し続ける意志力をつけたいの思うのであれば、臍下丹田を作れば良いとも言えます。
また、骨盤内部(下腹部)にある腸の働きが高まることで、副交感神経の働きが高まり、緊張状態であっても心が安らいでいるという心理状態が作られます。
人は、腸の働きが弱くなると不安や恐怖に苛まれてしまいます。
ですが、腸の働きが高まると不安や恐怖を感じにくくなります。
これは、腸が働くことで、本能(大脳辺縁系)が安心するためです。
臍下丹田で代表的な、不動心や肝が坐るというような精神状態は、このような理由から生じています。
3つの丹田を作る丹田トレーニング
脱力トレーニングはボディワークですが、同時にメンタルワークでもあります。
心と体は、別々なものと捉えがちで、相関関係にあるように言われますが、そうではありません。
体は物質であり、心は体という物質が動くことによって生じた作用(働き)です。
なので、体は身体の物質面、心は身体の機能面といった具合に、表現の方法が異なるだけで、全く同じものだと言えます。
このように考えれば、ボディワークを行うことが心理面に作用することは当然なことです。
特に心理面に反映されやすいのが、丹田のトレーニングであり、
- 上丹田
- 中丹田
- 下丹田
の3つ丹田を作っていきます。
丹田については、下記のリンクをごらんください!