- 気分が落ち込んだり
- 不安に駆られたり
など、負の感情に苛まれることはありませんか?
もちろん、何かしらの原因があってそのような感情が引き起こされているとは思います。
人は、体調の良し悪しによってストレスの感じ方が変わります。
普段はそう気にならないことでも、体調が悪かったり、虫の居どころが悪い時などは顕著です。
このような時、体の状態はどのようになっているのでしょうか?
慢性的にストレスがかかると、どうなるのか?
ストレスを感じると交感神経が強く働き、脳に血液が集まり、心拍数が上がり、呼吸数も上がります。
これは、体がストレスに適応するための身体の反応です。
このような反応は、短時間で終わることが前提です。
ですが、人が抱えるストレスは、精神的なものが多く、長期にわたってしまいます。
そうなると、ストレスによってさまざまな弊害がもたらされます。
ストレスがかかると呼吸が速くなり、浅くなります。
このことで、さらに呼吸数が多くなり、交感神経の緊張が強くなるという悪循環の無限ループを繰り返すことになります。
慢性的にストレスがかかると、鳩尾(みぞおち)が固くなりなります。
このような状態になってしまうと、なかなか抜け出すことができません。
気分転換をしようとしても、その時は良くても、それが終われば、また負の感情に苛まれます。
また、頑張ってプラス思考に変えようとしても、その時は良くても、また元の負の感情に苛まれます。
そして、偉い先生のありがたい言葉を聞いても、その時は良くても、また負の感情に苛まれます。
気分転換やプラス思考もストレスがあまりかかっていない時でしたら効果的かもしれません。
ですが、慢性的、長期的にストレスに苛まれてしまうと難しいです。
それには理由があり、呼吸筋の過緊張です。
呼吸筋には、
- 息を吸う時に使われる横隔膜
- 息を吐く時に使われる肋間筋
の2種類があります。
長期的にストレスを抱えると、これらの呼吸筋が縮んでしまいます。
特に横隔膜が縮むと、腹部の内臓が押し上げられて胸が痞(つっか)えてしまいます。
負の感情に苛まれた時に胸の痞えを感じるのは、そのためです。
ということは、横隔膜の過緊張が解ければ、負の感情に苛まれにくくなると考えられます。
なので、呼吸法を行いましょう!
と言いたいところですが、呼吸法はおすすめできません。
安易に呼吸法を行ってしまうと、かえって呼吸筋の緊張を強めてしまうからです。
【関連記事】呼吸法のリスク(呼吸法の効果と危険性)
その理由として、多くの呼吸法が「息を長く吐く」ように指導されることです。
息を長く吐こうとすると、横隔膜が過剰に伸ばされてしまいます。
横隔膜も筋肉なので、筋肉の性質に依存します。
筋肉には「伸ばせば縮む」という性質があり、特に、縮んでいる筋肉を強く伸ばそうとすると縮む力が強くなります。
慢性的に横隔膜が縮んだ状態で息を長く吐くような呼吸法を行うと、かえって横隔膜の緊張を強くしてしまうのです。
そうなってしまったら、逆効果です。
呼吸法をおすすめできないのは、そのためです。
横隔膜の緊張を解く3つの丹田
では、横隔膜の緊張を解くためには、どのようにすればいいのでしょう?
脱力クリエイトがおすすめしたいのが「丹田」です。
丹田と言っても、一般的に知られる臍下丹田だけではなく、上丹田、中丹田を含めた3つの丹田です。
【関連記事】3つ丹田(上丹田・中丹田・下丹田)
特に、呼吸を深くする働きに深く関わるのが中丹田です。
【関連記事】中丹田の効果
これらの3つ丹田には、心理的に良好な効果が期待できます。
その理由は、3つの丹田をバランスよく作ることで、自律神経のバランスが整うためです。
3つの丹田には、
- 上丹田には、思考をクリアにして気持ちと過去を整理する
- 中丹田には、呼吸を深くして気持ちを落ち着ける
- 臍下丹田には、腹部内臓を温め、内臓機能を活性化する
働きがあります。
そうすると、自然に呼吸が深くなり、心が安定し、思考が整理され、気持ちが前向きになります。