- 人に褒められたい
と思う人もいるかもしれません。
何かをはじめてばかりで、その道の先輩に褒められる場合でしたら、嬉しく思います。
でも、キャリアを重ねてたり、年齢を重ねているにも関わらず、
- 褒められたい
と思ってしまうのであれば、気をつけなければいけません。
人を褒める人の心理は、自分が上で、相手を下だと蔑んでいるからです。
そして、褒められたい人にとって褒められることは何よりのご褒美です。
なので、自分の都合の良いように人を操りたいと思っている人にとって褒められたい人は、都合が良く、とても操りやすい人でもあるのです。
なぜかと言いますと、褒め言葉さえ与えていれば気持ち良くなるので、無理難題を押し付けても無償で働いてくれるからです。
しかし、無意識(潜在意識)では、いいように利用されるだけで、良い評価など得られていないことを感じ取っています。
このことで、知らず知らずのうちにストレスを抱えてしまい、心が満たされることはありません。
本当に秀でている人、一目置いている人を、人は褒めることはありません。
例えば、プロの職人の人に
「あなた、うまいね」
と言う人はいないと思います。
それは、そうです。
プロなのだから上手くて当たり前です。
また、プロの意義は、自身の作ったもの、自身が築いたものを多くの人に購入してもらうことにあります。
決して、賞賛の言葉ではありません。
もし、必要以上に人に
- 褒められたいとか
- 認めてもらいたい
と思っている人は、自分自身を必要以上に卑下してしまっているのかもしれません。
- 人に面と向かって評価されたい
と思うのかもしれませんが、人に対する評価の多くは自分の耳には入りません。
ですが、自分の知らない所で良い評価をされていることも多々あります。
大人であれば、本当に対等に接している人に対して褒めるというようなことはしないからです。
もし、人に助けてもらって本当に嬉しく思う時に抱くのは「感謝」です。
決して褒め言葉ではありません。
なので、必要以上に自分を卑下する必要はありません。
にも関わらず、それでも
- 褒められたい
と思ってしまうとしたら、変性意識という脳のバグ(誤作動)を起こしてしまっています。
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それは、「承認欲求に囚われる」という変性意識です。
人間には承認欲求というものがあり、承認欲求が満たされなければストレスを抱えます。
それは、人が社会を形成する動物だからです。
承認されることが、その集団の中で生活できることを意味し、自身の生活を安定的に過ごすことを意味します。
これが、安心に繋がります。
なので、人としてなければならない欲求です。
ですが、承認されることに囚われてしまうと、
- 自分が目立ちたい
- 自分が褒められたい
- 自分の手柄にしたい
という心理が働き、周りを振り回してしまいます。
このような心持ちで行っている限り、どんなに周りのために行っていたとして、自分の想いにしかフォーカスしていません。
このような時「こう行動したり、こう言ったりしたら、人がどう思っているのか」など感じることなどできません。
俗に言われる「空気の読めない」状態です。
それでは、コミュニケーションを測れないまま、独りよがりになってしまいます。
結局「組織のために」と働いたとしても、その人に対する評価は高くなりません。
そのような反応を、無意識のうちに汲み取ってしまい、
- 自分は一生懸命やっているのに認めてもらえない
と自分を卑下してしまう要因となるのかもしれません。
このような、自分を卑下する性格を改めたい!と思うのであれば、まず、変性意識から脱却する必要があります。
変性意識に陥ってしまうと、周りが見えなくなります。
そして、自分の想いと他の人求めているものとの区別がつかなくなります。
あと、変性意識に陥ると自分の気持ちに対して鈍感になり、人の気持ちに対しても鈍感になります。
これが、独りよがりな行動に繋がり、自己評価を低くしてしまう要因でもあります。
要約すると、自分と他人との境目が不明瞭になってしまうことを意味し、
- 自分の想いへの囚われ
- 周りが見えない
という「意識が自分の内に囚われた状態」にハマりこんでしまうことでもあります。
必要以上の承認欲求は、人に利用されるだけで、自身の心を満たすことはできません。
その理由は、自己否定によって自分自身を失ってしまうからです。
自己否定の連鎖から解放されるためには、変性意識状態から脱却することです。
それに対して、変性意識から脱却することができれば、
- 自分の想い
と
- 周りの欲求
とを明確に区別することができるようになります。
そして何より、視野が広がり、周りが見えるようになります。
あと、自分の気持ちに正直になり、人の気持ちも汲み取れるようになります。
このことで、自己否定の連鎖から解放され、人とのコミュニケーションを円滑に図りながら、自分自身を成長させることに意識を向けることができるようになると考えております。