最近、マインドコントロールによる事件があり、マインドコントロールという言葉を知る人も増えてきたようです。
マインドコントロールとは、俗に言われる洗脳のことで、相手の心を自分のいいように操ることです。
ただ、厳密に言えば洗脳とは異なりますが、この区別を明確に理解している人は少ないかもしれません。
洗脳は、拷問など身体的に負担をかけさせることで自意識を薄くして従順にさせ、思想や主義を変えようとする行為です。
【参考記事】フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』洗脳
それに対して、マインドコントロールは、相手の心を揺り動かすような心理操作によって自意識を薄くしてから相手を心地よい状態にして、術者にとって都合の良いように従順させようとする行為です。
【参考記事】フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』マインドコントロール
洗脳では苦痛を伴うような行為が行われるため認識されやすいですが、マインドコントロールは無意識(潜在意識)に働きかけるため操作されているとは気が付きにくいところが厄介です。
このような話になると、カルト集団の話になりそうですが、マインドコントロールの手法は日常生活で多く使われています。
【関連記事】身近にある催眠・身近に潜むマインドコントロールの罠
なので、特別なことではありません。
ですが、普通の生活を送っていると、なんでマインドコントロールをかけられるのか?理解に苦しむと思います。
ではなぜ、人はマインドコントロールをかけられてしまうのか?
マインドコントロールの原理
人は、何かに夢中になると意識が集中します。
そうすると、意識が狭窄する催眠という変性意識状態に陥ります。
催眠には、自意識を弱める作用があります。
このことで、言動や行動をコントロールされやすくなり、いいように利用されてしまいます。
特に、テレビやスマホには、催眠に陥りやすいという性質があります。
催眠に陥ると、大脳皮質前頭連合野という理性を司るところの働きが悪くなり、情報が精査されることなく、そのまま無意識のうちに入ってしまいます。
テレビやスマホでは、さまざまな情報を目にしたり、耳にしたりできます。
そのため、その情報が精査されることなく、そのまま無意識(潜在意識)に送られ、記憶されます。
そうなってしまうと、その情報通りの考え方が植え付けたり、行動したりすることになります。
そして、知らず知らずのうちに情報に感化されてしまい、自分の考えなのか?情報によって知り得た考え方なのか?の区別が付かなくなります。
そのため、情報にコントロールされているなんて自覚などはなく、自分自身で決めて行動しているように錯覚してしまうのです。
これが、マインドコントロールの恐ろしいところです。
この記事では、
- マインドコントロールを受けやすい人の身体的特徴
逆に、
- マインドコントロールをかける術者の身体的特徴
あと、
- マインドコントロールとは無縁になるための身体
について述べていきたいと思います。
マインドコントロールされる人の身体的特徴
マインドコントロールには人の深層心理に働きかけるためのさまざまな方法があり、複数の方法を織り交ぜて巧みに行われます。
そのため、素人では理解できません。
ただ、マインドコントロールにかかりやすい状態を認識する方法があります。
一つは、精神状態です。
マインドコントロールにかけられやすい性格として
- 暗示にかかりやすい
- 何かに囚われている
- 執着心が強い
- 不平不満が多い
などがあります。
もう一つが、体の重心です。
体の重心がブレているとマインドコントロールを受けやすくなります。
体の重心は、
- 両足の裏に体重が均等
に乗っている状態が理想の位置です。
現実には、完全に均等な人はまずいませんが、体の重心のブレが強いと体重の乗り方もアンバランスになります。
例えば、
- 片足にしか体重が乗っていなかったり
- 踵に体重が乗っている
- つま先に体重が乗っている
- 片足は踵、もう片足はつま先
といった具合に。
このような人は、例外なく姿勢が悪くなります。
姿勢が悪くなると、催眠という変性意識状態に陥りやすく、マインドコントロールを受けてしまいやすくなります。
これは、このような理由です。
まず、姿勢が悪くなることによって背骨が歪みます。
そのため、背骨の横を通る交感神経が刺激され続けて自律神経のバランスが崩れ、内臓の働きが悪くなります。
このことで、脳神経系も過緊張状態になり、全身の筋肉が過緊張状態になります。
そうなってしまうと、本能を司る大脳辺縁系の働きが強くなり、それに反して理性を司る大脳皮質前頭連合野の働きが弱くなります。
情報に対して、理性が無防備状態になるということです。
このことで、変性意識(催眠)状態に陥りやすくなります。
特に、普段から、
- お金が欲しい
- 人間関係に悩んでいる
- 認めてもらいたい
- 恋人が欲しい
- 新しい自分に変わりたい
などのような欲求を強く抱いている人は要注意です。
なぜかと言いますと、強い関心事があると変性意識に深くハマり込んでしまいやすいからです。
意識と身体には、
- 人は何かに意識が集まると、体の重心が意識する方向へ向かおうとする
という性質があります。
このことで、姿勢を崩し、体の歪みを強くします。
例えば、
- 興味がある話を聞いていると前のめりになる
とか、
- 気が進まないことを行おうとすると体が震えながら固まる
ことなどのケースが分かりやすいかもしれません。
まず、気になるものがある時、本能(大脳辺縁系)的には前に進みたいと思っていますが、興味のある話を聞く時やスマホに夢中になっている時など、足を前に進めても仕方がありませんので、体がストップをかけようとします。
本能はその対象に向かって重心を前に移そうとしますが、その物自体はその場に留まっている状態なので立ち止まったままです。
しかし、立ち止まったまま重心を前に移動させてしまったら転倒してしまいます。
なので、体の姿勢制御システムが働き、重心を体の基底面に留めようとすることで転倒を防ぎます。
そうすると、体は、頭を前に出して背中を丸める猫背の姿勢を取ります。
このことで、体が倒れないように、姿勢を崩して、体勢を維持しようとします。
気になるものがあれば「無意識に前のめりになる」のは、そのためです。
逆に、気が乗らないことを行おうとすると腰が引けて「逃げ腰」になります。
この時は、重心が後ろに移りますが、その場に留まらなければいけません。
本能的には向きを変えてこの場から立ち去りたいと思っていますが、理性を働かせてその場に留めようと頑張ります。
身体は、
- 本能は逃げる指令
- 理性は留まる指令
という相反する指令を出すため、体を動かしたい方向が異なるため、ブレーキを踏みながらアクセルを吹かすような状態になります。
このことで、全身の筋肉を緊張させて体の動きを止めて、重心を体の基底面に留めようと頑張ります。
このように、本能は気分や心理状態に応じて重心を動かそうとします。
ですが、状況や理性の働きによって本能による重心の移動がおこならないように姿勢が制御され、重心が体の基底面から離れないように姿勢をコントロールします。
その結果、体の歪みを強くして、体が過緊張状態になるのです。
特に、相反する二つの心理が働いた時に顕著に現れます。
このような時に、催眠(変性意識)に陥りやすくなるのは、そのためです。
このように考えると、変性意識による脳のバグ(誤作動)は本能(大脳辺縁系)と理性(大脳皮質前頭連合野)と乖離(かいり)した時に起こるとも言えます。
そして、このような身体の状態の時に暗示をかけられるとマインドコントロールを受けてしまいます。
実際に、マインドコントロールを行おうとする時に、術者は相手に恐怖を感じさせたり、相手の欲しい言葉を与えようとしたりして、心を動揺させようとします。
これは、マインドコントロールを行いやすい心理状態に持っていくために体の歪みを作り、体の緊張を高めて変性意識状態に誘導するためです。
マインドコントロールをする人の身体的特徴
逆に、マインドコントロールをかけようとする術者の身体は、どのようになっているのでしょうか?
マインドコントロールをかける術者は、対象者よりも深く変性意識に入っていた方がマインドコントロールをかけやすくなります。
これは、術者と対象者との間に変性意識カーストが生じるためです。
【関連記事】変性意識カースト(人間関係に潜む背景)
理由は分かりませんが、中程度の変性意識に陥っている人は、さらに深い変性意識に陥っている人の前に立つと変性意識が深くなるという傾向があります。
このことで、知らず知らずのうちに深い変性意識の人の言いなりになってしまいます。
なので、この性質を利用して、人を操る術を教えようとする人たちも増えています。
自分の心を操るための術を教える自己啓発系のワークは、以前より存在しました。
その実は、人を操って自分の思い通りに動かす術で、「引き寄せの法則な」ども、その類だと思います。
ただ、広告などで公然と宣伝するようなあまりなく、クチコミなどで広めていたようです。
それが、スマホが普及したことで情報を入手しやすくなったことと、流行しているウイルスによって景気が悪くなったことも相まって、公然と広めようとする人が現れだしたのでしょう。
公然と、自分の思い通りに人を操ろうとする方法を教えようとするのですから、怖い話です。
そのベースは、催眠や変性意識を用いた自己啓発系のワークだと思うので、それを習得するための費用がバカ高いのは積の山です。
そのような怪しい広告を真に受ける人は、ほとんどいないとは思いますが、人は、不安定な状態だと心が揺らぎ、そのような話に安易に乗ってしまいやすくなります。
ですが、多くの人は、いくらお金と時間をかけたとしても変性意識に深く入り込むことなどできません。
なぜなのかと言いますと、人は深い変性意識に陥ることを忌み嫌うからです。
その理由として、深く入り込むためには体の歪みを強くしなければならないからだと考えられます。
体の歪みが強くなると、身体に負担がかかり、病気がちになったり、寿命を縮めます。
身体にとっては、とても悪いことです。
なので、無意識のうちに、そのような状態になることを嫌うのでしょう。
その無意識の反応に打ち勝つほどの強い欲求がある人だけが、深い変性意識に陥ることができます。
そして、中程度の変性意識にある人には深い変性意識にある人に対してある種の憧れを抱く傾向があることも無視できません。
深い変性意識に陥っている人間は、例外なく、達観した様子を醸し出しています。
新興宗教の教祖などが、その典型です。
ある意味、何事にも動じないようになります。
そして、このような人は、記憶力に長けており、他の人の技や知識をコピーすることが得意です。
また、霊感などの特殊な能力を持っていたりします。
これらの特性を利用して、
- すごい人
- 深い見識を持った人
- 大人物に見える
という印象を与えます。
そうすると、人の上に立ちやすくなります。
このように、多く知識やコピーした技術、霊感などの特殊能力、達観した人格と行った武装を施してマウントを取ることで、変性意識の特性を利用してマインドコントロールをかける信者を意のままに操ろうとするのです。
その信者に、なりたいと思うのが中程度の変性意識状態にある人です。
中程度の変性意識にある人は、たいてい、現状に不安や不満を抱いて生きています。
その現状を打開するために、深い変性意識状態へと導かれるように盲信して行きます。
そうして、教祖を崇拝するうちに自身の変性意識も深くなり、教祖と類似する能力を手にすることができるようになります。
ただ、教祖を超える能力を得ることはできませんが。(変性意識カーストが働いて教祖よりも上に行くことができないためです)
変性意識とは無縁にある人間にとっては、その雰囲気はとても異様に感じ、近づきたいとは思いません。
そう、カルト独特の異質の雰囲気こそが、深い変性意識(トランス)状態の場の空気感です。
深い変性意識に陥るためには、体の歪みを強くすることが条件となりますが、具体的にはどのような歪みなのでしょうか?
体の歪みには、
- 前後の歪み(猫背・反り腰)
- 左右の歪み
- 捻れ
があります。
その内、前後の歪みと左右の歪み、捻れなどは中程度の変性意識に留まります。
このような人は、精神的に不安定で、不安や不満に満ちあふれており、マインドコントロールの絶好のカモです。
深い変性意識に陥っている人の体の歪みはというと、前後左右の歪みに体の捻れが加わった複雑な歪みになります。
前後の歪みや左右の歪みに捻れとが複雑に絡み合った状態の人は、深い変性意識に陥りやすくなります。
そうすることで、背骨の動きを悪くして体幹を安定させることができます。
このことで、体が安定し、重心も安定させやすくなります。
そのため、アウターマッスル(表層筋)の力が抜け、脱力して状態を得ることができます。
そうすると、不安や不満という本能が封印され、相反した心が生じなくなります。
おそらく、体が動揺しなくなることで精神的な動揺を感じなくなり、アウターマッスルの力が抜けるからでしょう。(ただし、インナーマッスルの過緊張は強くなりますが)
ある意味、人の心が薄くなってしまい、感情が希薄になります。
【関連記事】深い変性意識における脱力(意識の狭窄による感覚の鈍麻)
なので、何事にも動じないように見え、達観しているかのように振る舞えるのです。
もっとも、本能を完全に封印することも、感情をなくすこともできるわけがないので、その実は、心の奥底に激しくうごめき、解放される機会を伺っているのですが。
一見すると、とても良い人に見えてしまうので、警戒心が解け、心を許してしまいます。
そうして、知らず知らすのうちに、いいように動かされてしまいます。
これが、マインドコントロールをかけようとする術者、すなわち深い変性意識に陥った人の身体的特徴です。
脱力体という選択
マインドコントロールから身を守るためにも不安や不満を払拭するためにも脱力する身体「脱力体」をおすすめします。
脱力体を作れば、
- マインドコントロールを受けるリスクが少なくなる
上に、
- 不安や不満を解決することができる
何より、
- マインドコントロールをかける術者よりも秀でる
ことができるようになるためです。
なぜ、脱力体を作るとマインドコントロールにかけられなくなるのかと言いますと、脱力体によって自身の重心の位置をしっかりと把握することができるようになるためです。
そうすると、意識を向けても体の重心がブレなくなり、体も歪みにくくなります。
そう、変性意識に陥りにくくなるのです。
このことで、必然的に不安や不満に囚われなくなります。
人間である以上、不安に感じたり、不満を覚えることは当たり前です。
ですが、不安や不満に囚われてしまうのは問題です。
脱力体が作られると、不安や不満を感じたとしても、体の重心がブレないので、すぐに我に帰ることができます。
その理由は、脱力した感覚を身につけているので、不満や不安を覚えた時の緊張した感覚を不快に感じ、脱力した感覚に戻るように修正できるからです。
なので、不安や不満にいつまでも囚われなくなります。
あと、マインドコントロールをかける術者よりも秀でることができる理由として、脱力体でも身体能力や脳の処理能力、霊感や気の感覚などを高めることが挙げられます。
ただ、記憶力に関しては深い変性意識の方が強いかもしれません。
ですが、脳の処理能力は記憶力だけではありません。
脱力体によって得られる能力は、物事の構造の原理を理解することにあります。
得られた情報の根幹となる原理を理解し、自身が持っている情報とを統合し、新たなシステムを構築することができます。
すなわち、オリジナルを作り出すことができるということです。
このことも、立派な情報処理能力です。
そして、深い変性意識にある人が他人の技をコピーすることに長けていたとしても、脱力体が行う動作はコピーできません。
なぜならば、目に見える技術しかコピーすることができないからです。
脱力体で行う動きは、体の中にある骨や重力の感覚、そして空間意識に重きを置くことで身体を合理的に自在に動かします。
そのため、変性意識よって感覚を鈍化させた身体では、その動きを理解することができません。
なので、見た目の動きだけをコピーできたとしても正確に体現することはできないのです。
その上、脱力体は、自分で考え、新たなものを想像することができます。
たとえ深い変性意識の人間がコピーしようとしても、さらに進化させることができるので、追いつくことはできません。
さらに、脱力体は、脱力体を理解することができます。
ただ見たままをコピーするのではなく、技術の原理と構造を理解し、それを自身の身体に活用できるようにアレンジします。
あと、脱力体でも霊感や直感が強くなります。
霊感や直感は、人間に備わっている能力だからです。
ただ、その能力や強さは人それぞれ異なり、普段は潜在意識にしまわれています。
そのために、潜在能力にアプローチする必要があります。
潜在意識にアプローチするための原則として、表層筋の力を抜くことが考えられます。
そのように考えると、深い変性意識に陥ると潜在能力が発揮されることも頷けます。
脱力体でも、もちろん表層筋の緊張が解けますので潜在意識にアプローチすることも可能です。
深い変性意識と違うことは、脱力体では理性を司る大脳皮質前頭連合野の働きも失われないので、正確には顕在意識が潜在意識の領域まで広がるという考え方です。
そもそも霊感とは、磁気感覚だと考えられ、気の感覚と同じ部類だと考えられます。
これは、皮膚の感覚で感知できます。(人間には磁気を感じる感覚器がないと言われていますが、神経の伝達は電気信号によって伝わるため、その周りには磁場が発生します。その磁場の乱れを、皮膚で感知することは可能です。)
ただ、深い変性意識の人間は、自分が欲しいものと引き換えに、健康と寿命を犠牲にします。
そのために長期間活躍することができません。
それに対して、脱力体の人間は健康的です。
脱力体の意義は、身体能力や情報処理能力や霊力を高めることではなく、 心身の健康を図り、心の平穏な生活を送ることにあります。
その効果として、身体能力や情報処理能力や霊力が高まるのです。
そして、脱力体の人間は、人に支配されることもありませんし、人を支配しようともしません。
ただ、ひたすら己の道を切り開くことに精進します。
支配される心配がないので、接する人も安心して接することができます。
何より、心が豊かになります。
本能を認め、感情を認め、それらを活かすことができるからです。
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なので、生き方に無理をしませんし、偽りません。
そうすると、内臓が安心して働くことができるので、心も落ち着きます。
そう、深い変性意識のような偽りの落ち着きではなく、本来の安らぎであり落ち着きであり、心身の健康なのです。