体の不調の原因が体の歪みによるものだと言うことは知られています。
なので、
「整体に行って体を整えてもらおう」
と思うと思います。
ですが、整体で骨格を矯正してもらっても体の歪みを改善することはできません。
それは、なぜなのでしょうか?
整体で体の歪みを改善できないわけ
体の歪みを改善するためには、筋肉の張りのバランスを整える必要があります。
そうしなければ、骨格の位置を整えることができません。
それ以前に「骨格の位置を整えよう」とすること自体がナンセンスです。
整えなければならないのは骨格の位置ではありません。
骨格の動きのバランスなのです。
どう意味かと言いますと、骨格の左右の動き、前後の動き、左右の捻りに差があることが「体の歪み」の本質だからです。
なので、骨格の位置ではなく、骨格の動きのバランスが重要となります。
骨格の動きのバランスが取れれば、自ずと骨格の位置も整いやすくなるからです。
骨格の動きのバランスを司っているのが「筋肉の張りのバランス」なのです。
筋肉の張りのバランスが整わなければ、いくら外力を加えて骨格を矯正しても元の歪みに戻ってしまいます。
これは、テントを張ることに例えるとわかりやすいと思います。
テントを張る時、テントを固定させるために紐(ヒモ)を四方に張ると思います。
そうしなければ、テントの支柱が安定しなからです。
その時、四方に張った紐の張り加減が悪かったら、どのなるでしょう。
安定ぜずに倒れてしまいます。
なので、紐の張り加減が整うように調整して張ります。
骨格の位置もちょうどテントのように、筋肉の張り加減によって調整されています。
一方の筋肉を収縮させれば、関節を介して、収縮させた方向へ骨が動きます。
なので、筋肉の張り加減によって骨格の位置も決まります。
このように、骨格の位置も筋肉の張り加減によって変わるのです。
整体で骨格を矯正してもらっても体の歪みを改善できないのは、筋肉の張りのバランスを整えることができないためです。
整体で体の歪みを改善できないわけ
では、マッサージで筋肉をほぐしたり、ストレッチで筋肉で伸ばせばいいのでは?と思うかもしれない。
ですが、筋肉に外力を加えても筋肉の張りのバランスを整えることはできません。
なので、マッサージやストレッチを施されても体の歪みを改善することはできません。
そもそも筋肉の張りのバランスはどのように決まるのでしょうか?
それは、日常生活を記憶する脳のプログラムによるものです。
人は、日常生活動作を脳に記憶しています。
そうすると、記憶した動作に応じて筋肉に待機信号を出し続けていると考えられます。
これは、記憶した動作を瞬時に行うためです。
ですが、この待機信号は身体全体にバランスよく出されているわけではありません。
- 強く刻み込まれた動作に関わる筋肉には強く、
- それ以外の筋肉には弱く、
という具合に、待機信号は筋肉によってその強さが異なります。
得意な動きと不得意な動きがあったり、肩こりや腰痛を患ったりするのも、脳から筋肉へと発せられる待機信号の強さが異なるためです。
そうなると、静止している時の姿勢もアンバランスになります。
これが「体の歪み」の正体です。
体の歪みを整える脳のプログラム
では、どのようにすれば体を整えることができるのでしょうか?
その答えは、
- 体が整った状態を脳に記憶する
ことです。
そうであれば、筋トレやストレッチを行って筋肉の収縮力と筋肉の柔軟性のバランスを整えれば!と考えると思います。
確かにそうなのですが、おそらく功を奏さないばかりか逆効果になりかねません。
事実、私自身も当初はそのように考え、実行してみましたが「体の歪み」を改善することができませんでした。
その障壁となっていたのが「筋肉の性質」だったのです。
多くの人は、
- 縮んだ筋を伸ばそう
- 弛んだ筋肉を縮めよう
とすると思います。
しかし、筋肉には、
- 伸ばせば縮む
- 縮めば緩む
という性質があります。
なので、
- ストレッチで一生懸命伸ばすと、かえって縮み
- 筋トレで筋肉を鍛えようとすると、かえって緩む
という結果に陥ります。
そして、筋トレやストレッチで体の歪みを整えられない最大の理由があります。
これは「筋肉に意識を向ける」ということです。
動作を脳に刻み込むためには、体の動きを意識する必要があります。
ですが、筋肉に意識を向けると体の動きに意識が向かなくなってしまいます。
そうなると、体を整える動作を脳に記憶することができません。
では、どのようにすればいいのか?
と考え、試行錯誤の上に構築したのが脱力調整法「大田式調整動作®︎」でした。