身体の自分軸

「自分軸」という言葉をよく耳にします。

 

イメージ的には「ブレない心」のような感じでしょうか。


おそらく、「心の軸を持って生きよう」と誓ってもすぐにブレてしまうのが人間です。


ですので、どんなに心の軸を唱えても功を奏しません。


観念的な誓いほど脆いものです。


もし、自分軸を築き上げるトレーニングがあるとしたら?


受けたいと思いますか?


ちなみに私はカウンセラーでもなければコーチングのコーチでもありません。


なので、このようなアプローチは一切いたしません。(それ以前に知りません。)

 

自分軸を作ると言っても、本当は誰もが持っているものです。


ですが、そのことに誰も気が付いていません。

 

そのことに気づいていただくことが、私の仕事です。


そして、ヒントになるのが「身体の軸」です。


自分軸と身体の軸、全く関係ないのでは?

と思うかもしれません。


ですが、体を動かそうという「心」が体を動かし、体の状態が「心」に反映されるのが人です。


このように、人の心と体は相関の関係にあるのです。


なので、心の軸を作るためには体の動きに意識を向ける必要があると考えています。


身体の軸については、武術では正中線、クラッシックバレーではセンター、ゴルフや野球、テニスなどでは体軸などと言う言葉で使われています。


では、身体の軸とは?


地球上にあるすべての物体には重力がかかっており、物質には重心があります。


そして、すべての物体には重力に抗する力「垂直抗力」が働きます。


この垂直抗力が一番強いのが固体で、弱いのが液体です。


人の体の中で一番硬いのが骨です。


言い換えると、体の中で一番垂直抗力が強いのが骨ということになります。


我々が立ったり歩いたりすることができるのは、硬い骨によって身体を支えているからです。


そして、体(成人)の重心が骨盤の中央(仙骨の内側)にあり、地球の重心と体の重心とを結ぶ線が身体の重心線です。


この重心線と真逆に伸びる線が垂直抗力の線で、ちょうど背骨の周りを通ります。


この垂直抗力の線が「身体の軸」だと考えています。


正確に言えば、身体の軸とは体を支える骨の垂直抗力の線を認識する「意識」です。


意識が働くということは、そこに心が使われているということです。


具体的に言えば、垂直抗力の線に合わせるように背骨の動きをコントロールしようという意識が身体の軸です。


人は「心」と「体」を分けて考えがちです。


しかし、本当は同じものです。


身体の軸を認識するということこそが、ぶれない心を作る「自分軸」を構築するということになります。