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3つの丹田(上丹田・中丹田・下丹田)

前回の投稿の続きです。

丹田とは、気(生命エネルギー)の集まり、また作られる場所と言われており、良く知られている丹田とは、臍(ヘソ)より下にある丹田、臍下丹田のことです。

 

ですが、東洋思想では、上丹田、中丹田、下丹田の3つの丹田があると言われています。

 

3つの丹田の位置については諸説あり、多く言われているのは、上丹田が額の内側、中丹田が胸骨(胸郭の中心)の内側、下丹田が下腹部の内側にあるという説です。


物質ではないエネルギーの話ですので、人それぞれ解釈も異なります。

 

ですが、身体の構造から考えると頭蓋骨、胸郭、骨盤というのは体の中心に位置し重要な場所です。

 

ただ、丹田とは身体の特定の器官ではなく、体の感覚意識の場所と解釈しています。

 

東洋思想でいう五臓六腑が実質の内臓のことではなく内臓の働きと解釈するように、丹田も特定の臓器や骨や筋肉などのではなく、3つの丹田の周囲にある器官の働きと解釈できます。

 

このように考えると、

  • 頭蓋骨には脳があり体の機能を統制が行われているので体の中枢
  • 胸郭は体幹部の中心にあり体幹の中心
  • 骨盤部には人の重心が位置しており体の重心

になります。

 

なので、これらの場所に意識を作ることで心身の機能が向上することを昔の人が発見した概念が丹田だと考えております。

 

東洋思想では、下丹田と上丹田が重要視されていますが、中丹田はあまり言われません。

 

逆に、西洋では心は心臓にあるという考えがあり、中丹田(胸)のあたりを重要視している感があります。

 

東洋思想でなぜ中丹田があまり言われていないのか?

 

これは、下丹田をベースに上丹田を作っていけば胸郭の機能が高まり、自然に中丹田ができるため意図的に作る必要がないと思われていたからなのでしょうか。

 

実は、意図的に中丹田を作ることで心身機能を高めることができるのです。

 

中丹田についてはあまり知られていませんので、下丹田ほど情報も多くありません。

 

それでも様々な情報があり、中丹田の心理的効果として共通しているのがコミュニケーション能力の向上と人との交流が円滑になるなどの効果です。

 

その理由について、こう考えています。

 

意識を向けた器官の働きが活性化される傾向にあります。

 

臍下丹田でしたら腸の働き、中丹田でしたら肋骨の中にある臓器(心臓、肺、肝臓・腎臓など)の機能が活性化されると考えられます。

 

ですので、心臓や肺、肝臓や腎臓の働きが心理面に反映されることも考えられ、東洋思想で言われる五臓六腑でも心理面の作用が言われています。

 

中丹田が作られることで得られる効果として、呼吸が深くなって自律神経のバランスが整い、物事に囚われにくくなり前向きな気持ちになる効果があります。

 

下丹田(臍下丹田)にも呼吸が深くなって自律神経のバランスが整いやすくなり心が落ち着きやすくなるという効果がありますが、中丹田とは違い、物事を咀嚼して必要なものを消化吸収し、不必要なものを排出する腸の働きが反映されることによる清濁併せ呑む精神と体の重心の前に位置することが反映されることによる不動心(物事に動じない心)という意味での精神の安定させる効果です。

 

それに対して、中丹田を司っている臓器は、心臓と肺の空気を取り入れて血液を循環させて全身の酸素を配り、全身から集めた二酸化炭素を血液で運び肺で出す働きによって酸素(見えないエネルギー)を取り入れて全身に循環させて二酸化炭素(見えないエネルギー)を出す空気(見えないエネルギー)の循環が反映させることが反映されて人と人との交流させる精神と、胸郭下部に位置する体内の血液の浄化をする肝臓(毒物の解毒)と腎臓(解毒されたものの排出)の働きによる体内の浄化の働きが反映されて精神や心の浄化の作用です。

 

これらの作用は、心臓が血液を循環させることによって行われますので、循環させる働きが精神に反映されると人と人とのエネルギーの交流が円滑に行われやすくなます。

 

これが、中丹田を作ることでコミュニケーションが円滑になると言われる理由だと考えられます。

 

次回の投稿で、知られざる中丹田の効果について書きたいと思います。