☑高い音程の歌を歌えるようになりたい
☑声を太くしたい
☑心に響く声を手に入れたい
このような方には、ダブル共鳴がおすすめです。
ダブル共鳴とは、鼻腔と胸郭の共鳴を同時に起こす声の脱力トレーニングです。
これは、だいぶ前の話になります。
昔、歌手のスカウトをしている人と知り合いになった時、
「ボイトレやっている子はスカウトされないですよ」
と言っていました。
なぜですか?と聞きますと、
「個性がなくなるから」
と言っていました。
あと、
「歌手はうまくて当たり前」
「人にない魅力がないと売れない」
ということも言っていました。
【関連記事】声に関心を抱くようになった経緯
個性的な声とか魅力って、才能の一言で片づけられがちです。
なので、ボイストレーニングを学んで歌が上手になったとしてもスカウトされることはありません。
でも、人の個性や魅力って、誰にでもあります。
もちろん、声質とそれを求める時代とかもあるので、運も大きく影響しますが。
ですが、魅力的で個性的な声を出して人々を魅了しているのは、ほんの一握りの人です。
なぜなのでしょうか?
ダブル共鳴とは
ダブル共鳴とは、鼻腔と胸郭が同時に共鳴する発声システムのことです。
このシステムは、鼻腔と胸郭という人体の空洞に声を共鳴させて増幅させるものです。
ただ、胸郭といっても実際に共鳴するのは胸郭の中にある「気管」です。
気管が共鳴した声の振動が胸郭全体に振動します。
これを共振と言います。
気管に声が共鳴した声が胸郭で共振したことを感覚的に「胸に響く声」と例え、胸声と言ったりします。
このことから、便宜上「胸郭共鳴」といたしました。
脱力クリエイトでは鼻腔と胸郭とが同時に共鳴を起こす発声システムのことを「ダブル共鳴」と呼んでおります。
【参考記事】声の共鳴のメカニズム
ボイトレによる3つの弊害
声の共鳴について、いくつかの記事
で書いていますが、私自身はボイストレーナーではありません。
声の脱力トレーニングのレッスンでは、
を行います。
声の脱力トレーニングでは、既存にあるボイストレーニングで行われているいくつかのワークについて否定しています。
それらのワークとは、
などです。
これらのワークはボイストレーニングの代表的なワークだと思いますが、声の脱力トレーニングにとってはとても不都合です。
なぜならば「表現豊かな声」を出せなくなるからです。
まず、意図的に行われる腹式呼吸
これによって全身に力みが生じます。
【参考記事】
また、ミックスボイスという地声と裏声のミックスという考え方では、ダブル共鳴を作り出せません。
【参考記事】
あと、声帯の筋トレでは、一部の筋肉に負担をかけてしまいます。
例えば、輪状甲状筋という声帯を伸ばす筋肉を鍛えるワークによって声帯が過度に伸ばされていまうことで「声が出しづらくなる」という大きな弊害があります。
【参考記事】
これらのことによって、
という悪い結果になってしまいます。
ダブル共鳴を妨げる「力み」
人は、
と思ってしまうと、魅力的で個性的な声を出すことができなくなります。
そう「力み」こそが魅力的で個性的な声を出せなくしてしまう元凶だったのです。
なので、魅力的で個性的な声を出すためには「脱力する身体」を作る必要があります。
これが、大田式調整動作®︎の提唱する脱力トレーニングです。
脱力トレーニングを行うことで体幹部の動きが高まり、その結果、あごと舌の動きをコントロールできるようになります。
このことで「表現豊かな声」を出せるようになります。
ダブル共鳴で得られること
鼻腔と胸腔のダブル共鳴を使うことで
ことができるようになります。
高い声が出せるようになることで音域が広がり歌の幅が広がります。
声が太くなることで中低音域はもちろん、高音域でも芯のある太い声を出すことができるようになり、声量が上がります。
このことで声の強弱をつけるなど表現の幅が広がります。
また、ダブル共鳴は歌ばかりではなく会話でも活かされます。
例えば、プレゼンや交渉事など人に話を聞いてもらいたい時など、声の響きが強くなることで相手の心に響き、印象に残りやすくなります。
ダブル共鳴を使える身体を作ることで自身の魅力を醸し出す声をクリエイト(創造)することができます。
背骨主導によるダブル共鳴
ダブル共鳴を得るためには、背骨主導の動きをリードする「身体軸」を作ることが必要です。
身体軸が作られることで、垂直抗力を効率よく効果的に顎に伝えられ、鼻腔と胸郭のダブル共鳴を醸し出すことができるようになります。